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やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

子供の頃の読書

読書メモをつける前の本の思い出


ものごごろついたら本好きになっていた。

本が無かったから飢えてよけい好きになったのだろうか?


【小学校低学年】


今からは想像もつかないだろうが出版物が少なかった。
私より前の世代は戦争前で、
乏しいとはいえ本があったという。
魂が目覚め、自分というものに気がついたとき、
敗戦後の信じられないくらい物の無い世界だったのだ。

  紙が不足、なにもかも無い時代。
甘い物も一切無かったけど、さいわいなことに、
無いということも自覚しなかったので欲しくもちっともなかったと思う。
あるのを知らないのだからのんきなものだ。

両親の買ってくれた本はすくない。
初めて買ってもらった本は忘れられない。

『ノンちゃん雲に乗る』石井桃子 ◎
  光文社 昭和27年(1952年)1月20日20版発行
(この本の初版は昭和26年4月20日)
今、あとがきを見ると戦後すぐ(1947年)に発行され、
絶版になっていたのを文部大臣賞を授与されたので
光文社から再発行されたもの。
両親も評判に触発されて買ってくれたのだろう。
(100の質問にも書いたけど今も手元にある)

貴重な本。覚えるまでに何度も何度も読んだ。
だから、一冊の本から汲み尽くせない泉をもらったと思う。


その後、すこしずつ児童書を買ってもらった。
『51番目のザボン』与田準一
『二十四の瞳』壺井栄 ◎
『母のない子と子のない母と』壷井栄
『花びらの旅』浜田廣介(ひろすけ)

そして、大事件!
母方の祖父の家にあった母が子供時代に読んだ本を送ってもらった。
(赤い鳥など、大正末、昭和初めは児童のための文学隆盛期だった)
「ギリシャ神話」「古事記」「お釈迦様の話」
「赤い鳥全集の童話」「修身風のもの」など
旧仮名遣い、でもそんなことは気にならず心の奥深く染み込んだ。

また、
父の本棚にあった夏目漱石全集、芥川龍之介全集をこっそり読んだ。
「蜘蛛の糸」「アグニの神」「鼻」
「蜜柑」「トロッコ」「坊ちゃん」「我輩は猫である」
子供ながらに理解できるものを読んでいたらしい。




【小学校高学年、中学1、2年生】


ようやく子供文学全集を買ってもらえた。
『星の王子様』サン・テクジュべり ◎
お小遣いで初めて買った本として思い出深い。6年生か中一のとき。
『小公女』バーネット ○
『小公子』バーネット
『ハイジ』スピリ ◎

『伴先生』吉屋信子
6年生のとき盲腸で入院した時のお見舞い本。
それから吉屋信子をはじめとしていわゆる少女小説も好きに。

中学に入学、図書館でいろいろ読み漁った。
『秘密の花園』バーネット ◎
おもしろくて胸おどった。
本とはなんといいものだろうと思った!

そのころ、教科書にある文章も私の興味を引いた。
『胡桃割り』永井龍男と『君たちはどう生きるのか』吉野源三郎 ◎
後年再読して確認したときは嬉しかった。




【中学3年生】


もう子供といえない年になって本は小遣いで買うようになる。
高校受験勉強に追いかけられているにしてはよく読んでいた。
(転入したばかりで、都立受験も危ういと言われていたのに)

『三色菫』シュトルム ◎
『みずうみ』シュトルム ◎
『赤毛のアン』モンゴメリー ◎
『アンの青春』モンゴメリー
『アンの愛情』モンゴメリー
『アンの友達』モンゴメリー
『シャーロックホームズの冒険』ドイル
『シャーロックホームズの帰還』ドイル
『シャーロックホームズの思い出』ドイル
『シャーロックホームズの事件簿』ドイル
『シャーロックホームズの最後の挨拶」ドイル
『シャーロックホームズの叡智』ドイル
『緋色の研究』ドイル
『四つの署名』ドイル
『バスカヴィル家の犬』ドイル
『恐怖の谷』ドイル
『孤児マリー』オードウー
『光ほのか』オードウー
『次郎物語』下村湖人
『友情』武者小路実篤
『愛と死』武者小路実篤
『オリンポスの果実 』田中英光
『青春は美わし』ヘッセ
『青い山脈』石坂洋次郎




【高校時代】


ませたもの(大人っぽい)を読んでる気が当時はしたが、
『悲しみよこんにちは』サガン ◎
入学祝いに買ってもらったという友人から借りて読んだ。
現代ではなんということもない。

『チボー家の人々』マルタン・デュ・ガール ◎

『十七才の夏』モーリン・デイリ ◎
ジュニア小説!
『十五歳の頃』とか『セブンティーン』とか秋元書房から発行されていた。
20冊以上持っていた。
今読み返しても甘美な気持ちに浸れる。

『風とともに去りぬ』ミッチェル ◎
『黒猫・黄金中』ポオ
『モルグ街の殺人事件』ポオ
『ジェーン・エア』シャーロット・ブロンテ ◎
『マンスフィールド短編集』マンスフィールド ○
『あしながおじさん』ウエブスター ○
『若草物語』オルコット
『紅はこべ』オルツィ ○
『クリスマス・カロル』ディケンズ
『にあんちゃん』安本末子
『きけわだつみの声』日本戦没学生手記編集委員会編
『愛の学校』アミーチス
『アンネの日記』アンネ・フランク
『点と線』松本清張 ○
『嵐が丘』エミリー・ブロンテ ◎
『文学入門』桑原武夫
『雪国』川端康成
  『ワルツへの招待』 ロザモンド・レーマン ○
『カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー ◎






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